法定相続情報一覧図って何?

 大阪府池田市にあります、ささのは司法書士事務所です。

 被相続人の財産が多岐に渡る場合に、弊所では法定相続情報一覧図の作成をお勧めしております。その際、「法定相続情報一覧図って何ですか?」と尋ねられる機会が多くなったので簡単に説明します。

法定相続情報一覧図とは

 法定相続情報一覧図とは、その名の通り相続関係を証明する一覧図のことです。この一覧図の写しを示すことで、今回の相続について誰が相続人であるかを示すことができます。

 通常、相続関係を証明するためには戸除籍謄本を提出する必要があります。生まれてから亡くなるまでの戸籍の束を読み解くことで、初めて相続人の範囲を特定できるからです。ただ、相続手続きのために毎回戸籍の束を提出するのは大変ですよね。不動産の名義変更のために法務局へ出して、それが終われば預金の解約のために銀行に出す……。こんなことをしていると相続手続きが終わるまでに多くの時間がかかってしまいます。

 そこで法定相続情報一覧図が活用できます。この写しを複数枚取得しておき、戸籍の束の代わりに提出するのです。そうすれば各相続手続きを同時並行で進めることができるので、期間を大幅に短縮することができます

 ちなみに、似た用語として「相続関係図」があります。これも相続関係を示す図ではありますが、法定相続情報一覧図と異なり、登記官の認証文が付いていません。つまり、相続関係を証明する効力はないことになります。

どうやって作るの?

 法務局に下記書類を提出することで作成できます。

  • 申出書
  • 被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍等
  • 被相続人の住民票の除票(戸籍の附票)
  • 相続人全員の現在戸籍
  • 申出人の住民票
  • 相続関係図

 提出してから1週間ほどで法定相続情報一覧図が作成されます。その後、希望した数だけその写しを取得することができます。この写しの取得については手数料がかかりません。

まとめ

 相続財産が多岐に渡る人や、相続手続きを急ぐ人にとって法定相続情報一覧図はかなり有用なものになるでしょう。弊所では法定相続情報一覧図のみの作成依頼も承っております。まずはご相談ください。